交通事故初動対応の3鉄則|被害者になったらまず何をする?

2020/02/10

まず何をしたらいいの?

警察には加害者が連絡してくれるもの?

相手との情報交換とは具体的に?

このページをご覧のあなたは、このようなことでお悩みではありませんか?

「交通事故にあったら、まず何をすればいいのだろう?」
交通事故はただでさえ突然の出来事なので、落ち着いて完璧に対応できる人は多くありません。
この記事では、交通事故にあったらまず被害者におこなってほしいことを3つご紹介します。

初動対応①負傷者の救護と二次災害の防止

交通事故にあったら、まずは被害状況の確認をおこないます。ご自身が軽傷で動くことができるなら、他にも負傷者がいないかを確認してください。この負傷者の救護は、自動車の運転者や同乗者の義務行動として法律で定められています。

次に、二次災害を防止するために後続車に対して事故を知らせる必要があります。 事故の負傷者を救護していて新たな事故に巻き込まれてしまう…という防ぐことができたかもしれない事故が起きているのも事実です。三角表示板や発煙筒を用いましょう。

なお、負傷者はむやみに動かしてはいけません。たとえば頭部を受傷しているケースでは、身体を動かさない方が良いこともあります。 周囲に協力者がいないかを確認して、動かすときはそっと安全な場所へ移動させましょう。
二次災害を防止したうえで、救急車が到着するまで動かさないという選択肢もとるべきです。

また、事故状況は後の相手方との交渉で重要なポイントになってきます。 スマートフォンなどで車体の損傷個所、双方の車両の位置関係などを撮影しておきましょう。交通を著しく妨げている場合は、その後に車両を動かすようにしてください。

初動対応②警察への連絡(110番通報)

警察への連絡は運転者に課せられた義務行動です。加害者がするもの、と決めつけずに被害者自身にも行動の義務があることを知っておいてください。

警察に報告する内容も「道路交通法」で定められています。

警察への報告内容
□ 事故の起こった日時
□ 死傷者の有無と人数
□ 負傷者の状況
□ 物の被害有無と程度
□ 事故車両の積載物
□ 事故発生後にとった措置

警察が到着したら、加害者と共に警察からの質問に答えるようにしてください。

初動対応③事故相手と情報交換

確認すべき加害者の情報

加害者の情報を適切に知っておくことは、事故解決の第一歩です。 必ず入手しておきたい情報は運転免許証で確認できる住所氏名、そして連絡のとれる電話番号も交換しておきましょう。

加害者の情報参照先
住所運転免許証
氏名運転免許証
連絡先
車両所有者車検証
車両ナンバー車検証
加入保険自動車損害賠償責任保険証明書、保険証券

連絡先の交換はしたものの、加害者の情報を一部聞きそびれてしまいました。

ひとまずは連絡先が交換できていてよかったです。その他の情報の多くは「交通事故証明書」を取得すれば確認できますので、そんなに不安になる必要はありませんよ。

ここまでの情報をさらにくわしく知りたい方は、「交通事故対応チェックリスト」を活用してください。

▼関連記事:交通事故対応マニュアル:現場で使えるチェックリスト

事故現場でのNG行動|その場で示談に応じてはいけない

まずは病院の受診から

交通事故の多くは、示談交渉によって解決が図られます。 なかには、交通事故現場で示談を持ち掛けられることもあるようですが、絶対に応じてはいけません。
まず、被害者の方は病院を受診してください。明らかな怪我がない場合は、ひとまず整形外科にかかっておきましょう。

▼関連記事:交通事故で病院へ|何科へ何日以内に行くべき?

 

怪我の治療をしたり、もし怪我が治らなかったら後遺症に対する損害賠償も請求すべきです。 交通事故現場ではすべての損害が分かるはずがないので、現場で示談をしてはいけません。

現場での「全額払う」は信じられる?

相手が「治療費を全額支払う」と言ったとしても、実際に支払われるかは分かりません。なぜなら、交通事故加害者本人が直接被害者にお金を払うことはほぼないからです。

被害者にお金を払うのは誰なのでしょうか?

相手が加入している保険会社になります。ですから、保険会社が「支払う」と言わない限り、確実な話ではないのです。

怪我の治療費や慰謝料などの損害賠償金(示談金)は、保険会社から支払いを受けるものです。とくに、相手が任意保険に加入している場合は、示談交渉の相手も保険会社になります。加害者本人と直接話し合う、ということはほとんどなくなります。

 

交通事故の加害者・被害者ともに、事故直後は気が動転してしまいます。 加害者にとっては善意かもしれませんが、すべてをうのみにするわけにはいきません。

交通事故は誰の身にも突然降りかかる、日常生活と隣り合わせにあるものです。 適切に対応するためには最初の行動が肝心です。 初動で正しく対応することが、より良い解決につながります。交通事故の解決は弁護士にご相談・ご依頼されることをおすすめします。

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